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面影
第3章 出会い



それが何でなのかは、
俺は知らない。


何と無く、聞いてはいけない気がして
聞いたことすらない。


早瀬さんは、ある意味
”特別なヒト”だけど彼女ではないって
何と無くだけど分かる。
二人の間に何かあるってこともーーー。





『『ありがとうございました。』』

予定より、一時間くらい早く
渡邊社長との打合せは終わった。
渡邊社長は、棗さんを信用しているのか
終始うんうん、と頷くだけだった。



『旭くん。今日の資料は君が作ったのかい?』


帰り際に、渡邊社長に呼び止められる。


『はい。棗さんにアドバイスを頂きながら
僕か作りました。なにか、不備でも…?』


『いや。笹原くんの資料もすごく見やすいが
君の資料も簡潔にまとめられていて
気に入ったよ。また頼むよ。』


『はい!ありがとうございます!』


心の中でガッツポーズをしながら、
喫煙所にいる棗さんを目指す。




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