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面影
第8章 動き出す
あのまま朝を迎え、
少し早く目が覚めた俺は、
なんだか居心地が悪くて
そっと布団から抜け出し、
麗から逃げるように家を早く出て
会社のエントランス。
『…あとでLINEしとかねーと。』
『棗さーん!!!』
『旭…朝からうるせーよ。』
『おはようございます!棗さん!
今日夜付き合ってください!』
『おはよ…はぁ?いきなりそれかよ。』
『19時にエントランス集合で!
じゃっ!お先です!』
『おい待て…ったく、もー。
今日は麗をメシ連れてこーと
思ってたのに。なんだアイツ。』
言うだけ言って風のように
消えた旭。
言い逃げって、まさにこのサマ
のことを言うだろう。
まぁ、誰かといた方が
気分がマシだし朝まで
付き合ってやろーじゃねーか。