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僕である理由
第7章 薔薇のトゲ
言葉が出ない
思いっきり頭を殴られたように
思考回路が途切れた


厳しい視線で
僕を嘲笑う可奈子さん


化粧室へとポーチを持って歩き出す

「時間単位で何万円もの僕はなにか勘違いしてない?」

大きな音をたててシャワールームへ消えた

扉を閉める音に
可奈子さんの怒りを感じた

「…」

可奈子さんの欲望を満たし快楽へと導く

相手からの要望に忠実に

全てを受け入れ、受け止める



身勝手に快楽を求めてしまった
愛してもらおうと
勘違いした僕はもう
娼夫でわなかったのだ
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