 この作品は18歳未満閲覧禁止です
 この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
真実アイロニー【完結】
第7章 暴露 

「私、男を取ったとか色々言われてて、実際全て嘘なんだけど信じて貰えなくて。
離れてった友達多かったから、小早川さんの気持ち一番わかる筈なのに」
今にも泣きそうな小島さんの頭に手を乗せると、撫でる。
少しだけ驚いた顔で俺を見上げる小島さん。
目には涙が溜まっている。
「それ、小早川に言ってやってよ。
きっと喜ぶから」
「……」
「小島さんは素直でいい子だね。それを時任さんはちゃんとわかってくれてるんだ」
「……はい」
小島さんは頷くと、ぎゅうっと時任さんの手を繋いでいた。
それに、ふふって笑みが漏れる。
「それじゃ、もうすぐ授業始まるだろ?
教室入りなさい」
「はい」
「先生、ありがとうございました」
「うん」
二人を見送ってから、俺は踵を返す。
次の授業はない。
だから、俺の今の目的は小早川を探す事。
最初にあの桜の木まで行ってみたけど、そこにはいなかった。
いると思ったんだけど。
カバンは持って行かなかったし、学校にはいると思うんだが。
……って、まさか保健室か?
 

 作品検索
 作品検索 しおりをはさむ
 しおりをはさむ 姉妹サイトリンク 開く
 姉妹サイトリンク 開く


