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真実アイロニー【完結】
第11章 漆黒の闇。
翌日。
朝食を食べてから、俺は小早川を公園まで送った。
家まで送る、俺から外泊の説明する。
そう言ったのを、小早川は全て拒否した。
「大丈夫だから。
あの人達は私に興味なんてないんだから。
先生の事悪く言われたくない」
彼女はやっぱりニコリともせずに、はっきり俺にそう告げた。
仕方なく公園まで送った俺は彼女の後ろ姿を見送った。
小早川は手を振る事なんてしない。
どこまでもあっさりしていて、俺に興味なんてモノは微塵もないんだと思わされる。
小早川がいなくなった車内で、俺はハンドルに腕を乗せると顔を埋めた。
夏休み明けてからどんな顔をして話せばいいんだろうか。
結局、夏休み中小早川が連絡して来たのはその一回だけだった。
履歴に残る小早川の電話番号。
それを見つめて、何度も溜め息を吐いた。
【小早川】そう、登録だけはした。
こっちからかける事はない。
小早川が俺を必要だと、そう感じた時に連絡くれたらそれでいい。