この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
真実アイロニー【完結】
第11章 漆黒の闇。
「……それじゃあ」
「例えば、の話ですよ」
「……」
俺の言葉を遮ると、そう言った。
どういう意図でそんな事を尋ねたのか、彼女は答えるつもりがないみたいだ。
それならば。
「当たり前だろ。俺がちゃんと降って来ないか、毎日確認してやるよ」
「……よかった」
少しだけ目を細めると、ちらっと俺に視線を移した。
「私がいたって事を、先生が覚えていて下さい」
「……小早川」
「それじゃ、行きますね」
何か言おうと、口を開きかけたがそれは小早川によって遮られた。
俺の横をすり抜けると、彼女は校舎へと向かって行く。