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真実アイロニー【完結】
第7章 暴露
それから数日経ったある日。
その日も小島さんは俺に話しかけて来た。だから、俺も笑顔で返す。
でも、今日はちょっと違ったんだ。
自然と目が向かうのは、小早川の席。
無意識に彼女を目で追ってる自分がいて、それに気付く度に苦笑する。
そして、これは親心なんだと自分に言い聞かせた。
また無意識に目が彼女の事を追っていたらしい。
小島さんと話しているのに、だ。
小島さんはそんな俺に気付いていた。
「先生、あいつと何かあったんですか?」
「え?」
廊下で話をしていた小島さんが突然そう尋ねて来て、俺は間の抜けた声しか出なかった。
“あいつ”
それが、小早川さんの事だってのは容易に想像がつく。
だって、彼女が俺以外の誰かと話してるとこを見た事がない。
もう、ここに来てからニか月も経つのに。