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君へ贈る愛の唄
第5章 熱

家に戻ってきたのは、0時近く。


拓也は私をベッドに優しく寝かせてくれた。


「ただの風邪で良かったよ」


私の顔を覗き込む笑顔。


「心配かけてごめんね」


「ああ心配した。だから早く良くなれ。
じゃあオレ、風呂入って寝るからさ。おやすみ」


「おやすみなさい…」


拓也はそう言うと、部屋の明りを消して出て行った。

「…」


静かな部屋に残された私。


なんだろう、この顔の熱さは。
風邪のせいだけ?

ずっと息子だと思っていた拓也が、

突然


1人の異性として目に映った。

もしかして、私


拓也に


彼に


恋してる……??
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