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愛の儀式/私を調教(おと)してください
第5章 初めての調教

駅前にそびえるタワーホテル。
23階の部屋は上品なクリーム色に染まり、広くて清潔だった。
大きな窓から街を見下ろす。
時刻は午後七時半───────
初冬の夜景は冷たくて幻想的だった。
「綺麗……」と、思わず呟く。
素敵な週末のムードに胸がドキドキ弾む。
でも、胸が弾むのはそれだけじゃない。
私、これから───────
「気に入ってくれたかい?───美穂」
背後からの男の声に我に返る。
聞き慣れた低い声……。
でも、会うのは今日が初めて。
はい、と答え振り返る。
グレーのスーツ姿の男が革張りのソファーに座っていた。
テーブルには赤ワインとワイングラスが二つ。
そして……真っ赤な首輪が置かれていた。
「本当に───覚悟はあるんだね?」
男の低い声が私を濡らす。
うん、と頷くと、男は首輪を手に取りソファーを立った。
男の大きな手が私の首元に伸びる。
恥ずかしさと緊張で身体が震える。
瞳を伏せ身を任せる。
私……もう濡れてる───────
「思ったとおりだよ……美穂には赤い首輪がよく似合うね」
低い声で私を辱める男。
彼の名は謙二。
私、これから……謙二に調教されるんだ──────

