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戦国×ハロウィン
第1章 ハロウィン本能寺
『信長様のコスプレ衣装』
織田信長は1582年、本能寺で明智光秀の謀反に遭い、炎の中死亡する。しかし、織田四天王とも賞された明智光秀がなぜ謀反を起こしたのか。数々の説が飛び交うが、真実はまだ誰も知らない。それもそのはずだ。謀反の理由とは――
「饅頭を三つしかくれなかったから『あ、ケチ! 三つ? ひでー!』と怒ったなどという前時代なオチは許さんぞ、光秀よ!」
「いや信長様、そんなダジャレで誤魔化す気はありませんよ!? というか、本能寺の変はハロウィンの時期じゃないでしょう!? 六月です、六月!」
「ええい、時期などどうでも良い! とにかく日の本中の菓子をトリックオアトリートせんと気が済まん! 行くぞ、光秀!」
「か、菓子をいただきに皆様の元へ向かうのは構いませんが……本当に信長様は、そのコスプレで向かうおつもりですか?」
「ふ……祭りというものは、全力で参加してこそ。羞恥心など、持った方が負けよ!」
「で、でも、よりにもよって、魔女のコスプレなんてしなくても! 信長様には第六天魔王というネタがすでにあるじゃないですか!」
「馬鹿者! こちらは冗談で一回手紙に書いただけだというのに、魔王イメージが固定されて迷惑しているのだ!」
「だって信長様、普段から魔王キャラじゃないですか……」
「ええい、光秀のくせに生意気な!」
「痛い、蹴らないで下さい!」
「うるさい! 怪奇・金柑男の全身オレンジタイツなどという、傾奇の欠片のないコスプレをしている方が悪い!」
「そんな、これは信長様が着ろって押し付けたコスプレじゃないですかぁ!」
本能寺の変は、信長に理不尽な扱いを受けた光秀が、精神を病みヤケクソになって起こしたのでは――という説がある。その他にも光秀アルツハイマー説などもあるとか。
余談だが、信長は若い頃、本当に祭りで女装した事があるとか。妹のお市は美人だったらしいので、信長の女装も可愛かったかもしれない。