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2年目の関係
第6章 20:00〜
どう見たっていけないことなのに……
『ダメ!』って、即答出来ない自分の気持ちが分からなかった。
今日は結婚記念日で――
だけど渉は、忘れちゃってるし――――
接待だし!
何が食べたいかも、言ってくれないし!
一人で寂しく、街ブラする羽目になったんじゃない!
山之内くんとの『関係』を正当化するように、自分の中で理由を並べ立てていく。
目隠しをされているせいか、考えるのに集中して押し黙っていると
「穂……ずっとこうしたかったんだ……」
耳元で山之内くんが甘く囁き――
指先で微かに唇を撫でられる。
「あっ……」
ゾクゾクと甘美な背徳感が、背中を震わせた――――。