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2年目の関係
第9章 21:40〜

さっきまで、山之内くんだと思っていたことを考えると現金だけど……
思いっきり、渉にしがみ付いた。
「おい……穂……」
「んっ……んん〜?」
密着しながらも渉は頑張って、魚みたいに腰を振る。
「少し腕を緩めろよ。動きにくいだろ……」
「なっ! 愛情こもった私の抱擁が、ウザいって言うの!?」
「はぁぁ〜!? 穂、お前さっきまで俺のこと、結だと思ってた癖に!」
「だって! 目隠して声も出さなかったら、分かる訳ないでしょ!」
どうしようもなかった不可抗力を主張し返す。
「その前に一緒に、飲みに来るなよ!」
「久々に会ったんだからいいじゃない! 大体渉が、今朝接待だって言うからっ!」
「……あぁぁぁ〜煩いっ!」
負けじと反論する私に、渉が痺れを切らした。

