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呟きたい
第11章 性格云々③
「拓ですっ」
「……」
「ほら、自己紹介」
「……なんで俺が巻き込まれなきゃなんねぇんだよ」
「固いこというなって。あれか? 鉄分足りてないんじゃないのか。ちまき食うか?」
「いらねーよ。なんだちまきって。鉄分入ってないだろソレ」
「いや、この辺にあったから」
「てめぇが食え」
「自己紹介ぃい!」
「忍だ。これでいいか」
「で、なんでここに来たんだっけ」
「帰る。そこどけ」
「なんでだっ。本当に帰んなよ! 待て待て待てっ」
「触んな。ただれる」
「そこまでっ? あ……てか色白」
「ッ……だから触んなっ! 頭おかしくなる前に用済ませて帰るぞ」
「えーと。なになに、性格? オレと忍の性格について」
「黙って読め、うるせーな」
「音読しなきゃ意味ないだろ」
「なんでだよ。俺興味ないぞ」
「お前以外のためだよ」
「意味わかんね……」
「どっちが性格悪いの?」
「てめぇだ」
「えー? 絶対忍だろ。あっ、それとな。お前こないだ貸したステーキソース勝手に使い切って捨てただろっ。オレ、あのケース再利用して使ってんだぞ。あと、あれだ。人が作った弁当を」
「うっせーな! マジでうっせーな、てめぇは! 鼻ごとテープで塞いでやるからこっち来い」
「いくらなんでもドアノブに引っ掛けといた奴を見もせずに落とすなんてありえないだろっ。ちゃんとお前のために草抜き牛タン弁当にしたんだぞっ!」
「まだ云うか」
「風邪でご飯も作れないっていうから、わざわざ」
「風邪の奴にギトギトの牛タン弁当差し入れるバカがいるか? せめてチキンにしろよ」
「鶏肉? ダメ、絶対」
「……なんだソレ」
「とにかくだな、オレらは極端に二面性がありすぎるって話で」
「どっから出たんだよ」
「お前はツンデレだろ? オレは、ほら。なんつーんだ、皮を被った狼系とか?」
「……狼は皮くらい被ってる」
「あれ?」
「もういい。てめぇはそのマイクに眉間ぶつけて気絶しろ。帰る」
「だからっ、オレらがこの章は担当なんだって!」