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呟きたい
第14章 設定に関して④
「うぃーっす」
「うぜえ。帰る」
「挨拶だけでっ!? ちょっ、忍!」
「……んだよ。離せ。なんでまたこの怪しげな部屋に連れてこられなきゃなんねえんだよ」
「それは仕事だからだろ」
「てめぇ一人で充分だろ」
「一人ラジオじゃ正にただの呟きじゃねーか」
「おお~それでいいだろ。最高だ。じゃあな」
「待て待て待て待て」
「あーっくそ。わかったよ、座ればいんだろ」
「ていうかオレまだ名前言ってなかったな。三度の飯より野菜語るのが大好きな拓と申します!」
「そのうぜえ自己紹介どうにかなんねぇの?」
「お前の『忍です』よりかはずっとましだ」
「……ちっ」
「舌打ちもマイクが拾ってんぞ」
「さっさと本題入れよ」
「わかってるって。えーっと、今回はオレらについてだな」
「俺ら?」
「kissに登場した時は予想もつかなかった拓と忍の瑞希の隣人としての登場!」
「ああー……もともと瑞希が引っ越してきたって感じだけどな」
「オレらのが一個年上だしな」
「思い出した……」
「え?」
「てめぇはいい加減人様の表札に書いた落書き消せってんだよっ! なにが『拓の忍♡』だ馬鹿やろっ!」
「だってあれ酔った勢いで油性マジックで描いたから消えねえんだもん! ちょっ、もの投げんな。備品壊したらあとで請求書きちまうだろ。落ち着けって!」
「二万ぐらいで新しいのに付け直せ」
「高いな」
「あれのせいで新聞勧誘も宗教の変人共も気軽く『忍さん』とか言ってくんだぞ! ああ!? 顔も知らねえ奴らにだぞっ。マジで迷惑してんだよ」
「全部オレが追っ払いに行ってるじゃん」
「それは……助かってるけどよ」
「な!」
「で? その俺らの登場がなんだって?」
「もう終わったって!」
「よし。今晩はリブロースステーキ買って来い。じゃあな」
「まだだって!」