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呟きたい
第14章 設定に関して④
「いつの間にかホストになったお二人ですが、当初の予定ではアパートの隣人どまりだったはずがこの昇格についてどう思われますか。どうって言われても……」
「オレは嬉しいけどね。やっと働き口見つかったし、派手なスーツ着てお酒飲んで女の隣に座って稼げるなんて天国みたいだろ!」
「……っんとうに、てめぇは単純だなあ」
「なんでそんな優しい声で云うの」
「いや。なんか幼児を相手にしてる気分っていうか」
「よくいう。いつもこどもみたいに先に音を上げるのは忍のくせにぶっ」
「次言いやがったらマイクで顎叩き割るぞ」
「台本投げるなっ」
「さあてね」
「忍は? 雛人形みたいなやつのところに行ったんだろ。どうなんだ」
「雛谷な。最近やっと名前覚えたけどよ。んー、如月紫苑ってのが話しやすいか。恵介ってやつがてめぇそっくりで鬱陶しいけど、まあやりやすい職場ではあるな」
「オレにそっくり? やりやすい……?」
「うぜぇ勘違いフラグ立てんな。どう思いますかって言われても俺らは知らずに昇格してたわけだしな」
「こうしてこのコーナーにもレギュラー出演できて、忍との時間がますます増えるのがオレは嬉しくてたまらないなぶっ」
「恥ずかしいことベラベラ言ってんじゃねぇっつの!」
「今ね、投げたのはティッシュ箱。愛があるよね。マイクって言ってたくせに、気遣ってティッシュ箱にしてくれたんだぜ。流石はオレの忍」
「相当マイクで殴られてぇらしいな」
「ごめん、嘘」
「あー。次はそっちが読め」
「ん。なになに。オレらの家族構成が全く考えられてない、か。まあオレは忍さえいれば生きてけるし別に故郷の兄だの姉だのは出さなくても」
「てめぇ末っ子か!?」
「そうだけど? あれ、忍は?」
「一人っ子だけどよ」
「へえ、意外。もっとこう……ヤンデレな妹ちゃんとかいそう」
「俺のイメージどうなってんだ」