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食べてしまいたい
第7章 いつでも
着いた先は彼のお店。
「長らくお休みします」との達筆な文字が書かれたあの紙を勢いよく引き裂いた。
「もう、こんなものいらないわ」
「はる姐…退院おめでと」
「七菜のおかげ…ありがとう」
ちょっぴり照れた顔がかわいい。
その顔を見てあたしは笑った。
ガラリと戸を開けて、あたしを引っ張った。
「毎日…いっぱい愛してあげる」
その妖艶な瞳に心を奪われて、あたしは抱きついた。
「いいよ」
「……」
急に黙り込んでしまった彼にびっくりして顔を上げた。
「か、顔見ないでっ!」
真っ赤なトマトのような顔をしていた。