この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私は犬
第16章 人並みになりたい*
※頻繁に加筆修正入ります。ごめんなさい
※※※※※※※
案内された場所は、最上階の客室フロア。何かが変だわ……。音羽さんはカードを差し込み、扉を開くと「どうぞ。」と私に入室を促した…。
足を踏み入れたとたん、お花の優しい香りに包まれる。窓際のテーブルの上に大きな白い薔薇たちが、こんもり飾られているのが見えるから。匂いの主は、あのお花ね。
歩みを進めると、硝子越しに、ネオンの海が広がっていた。とても虚しくて寂しい景色だわ…。
眼下に目を馳せながら、そんな事を考えていると。肩越しにグラスを持つ腕が伸びてきて、「はい、どうぞ。」と声がした。
目の前の硝子窓には、私に頬を寄せ、後ろからそっと抱き締めるかのような、音羽さんの姿が写っていて、硝子越しに彼の瞳を見つめながら、
「ありがとう。お部屋でお酒を頂くとは、思わなかったわ。」
そう言って受け取ると、
「仕切り直そうと思ってね。乾杯。」
と、声がして、《キンっ…》と硬質な硝子音が、静かな部屋に響き渡った。
気泡を孕んだ淡いいピンクの液体を、ゆっくり口に含んで考える。
「クリュッグ?」
「当たり。」
嫌な予感の正体が分かったわ。冗談じゃないわよっ…。絶対に嫌っ…。
「おマンコが、まだちょっと痛いから嫌っ。今日はやらないっ。やらないったら、やらないっっっ!やりたくないっ。」
※※※※※※※
案内された場所は、最上階の客室フロア。何かが変だわ……。音羽さんはカードを差し込み、扉を開くと「どうぞ。」と私に入室を促した…。
足を踏み入れたとたん、お花の優しい香りに包まれる。窓際のテーブルの上に大きな白い薔薇たちが、こんもり飾られているのが見えるから。匂いの主は、あのお花ね。
歩みを進めると、硝子越しに、ネオンの海が広がっていた。とても虚しくて寂しい景色だわ…。
眼下に目を馳せながら、そんな事を考えていると。肩越しにグラスを持つ腕が伸びてきて、「はい、どうぞ。」と声がした。
目の前の硝子窓には、私に頬を寄せ、後ろからそっと抱き締めるかのような、音羽さんの姿が写っていて、硝子越しに彼の瞳を見つめながら、
「ありがとう。お部屋でお酒を頂くとは、思わなかったわ。」
そう言って受け取ると、
「仕切り直そうと思ってね。乾杯。」
と、声がして、《キンっ…》と硬質な硝子音が、静かな部屋に響き渡った。
気泡を孕んだ淡いいピンクの液体を、ゆっくり口に含んで考える。
「クリュッグ?」
「当たり。」
嫌な予感の正体が分かったわ。冗談じゃないわよっ…。絶対に嫌っ…。
「おマンコが、まだちょっと痛いから嫌っ。今日はやらないっ。やらないったら、やらないっっっ!やりたくないっ。」