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私は犬
第21章 赤い紐*

水曜日
いつものように、おば様がお弁当を持ってみえた。隣の応接室で、一緒に頂く。中田さんと剛ちゃんの分もいつもご持参下さるから、今頃、隣の執務室で、お付きの方と一緒に食べていると思う。
「でね。真子ちゃん!これ見てっ!私が作ったのよっ!」
こっそり、何を出すかと思ったら、ピティの顔型の小さなお重だった。1段の。きらきらした顔で蓋を開けて中を見せてくれる。
中には、卵焼きと蟹とタコのウインナー、プチトマト、ブロッコリーが入っていた。添えられたスティックもピティ付き。
「ずっと娘のお弁当を作ってみたかったの。食べて!ちゃんと練習したから大丈夫よ!」
「はい。頂きます。あっ!卵焼きが甘くて美味しい!」
おば様ったら、まだ私がピティを好きだと思ってるのね。ピティを大好きなのは、最初のルームメートのマルヤムなのに。
寄宿舎に入る時、おば様はピティのぬいぐるみをくださった。同じく持たせてくれた、パジャマや下着やタオル類にもピティが付いてた。お母さまは、お仕事で忙しくて来られなかった。
帰る時に、『こんなに小さいのに、ごめんなさい』って言って。泣きながら抱きしめてくれて。たくさんバグして、さよならした…。
お部屋に戻るとマルヤムがいて。やっぱり泣いてて。声を掛けたけれど、お互いに言葉が上手く伝わらなくて。ピティを見せてあげたら、じっと見てるから、お友達になってね。って差しあげたの。
そしたら、とても喜んでくれて。おば様に、そうお手紙を書いて送ったら、おば様はピティグッズをたくさん送ってくれた。マルヤムちゃんにもあげてね。ってお手紙付きで。
それからずーっとマルヤムはピティラー。大好きなんだって言うけれど、専用ジェットの機体までピティなのは、ちょっとやり過ぎかも…。
いつものように、おば様がお弁当を持ってみえた。隣の応接室で、一緒に頂く。中田さんと剛ちゃんの分もいつもご持参下さるから、今頃、隣の執務室で、お付きの方と一緒に食べていると思う。
「でね。真子ちゃん!これ見てっ!私が作ったのよっ!」
こっそり、何を出すかと思ったら、ピティの顔型の小さなお重だった。1段の。きらきらした顔で蓋を開けて中を見せてくれる。
中には、卵焼きと蟹とタコのウインナー、プチトマト、ブロッコリーが入っていた。添えられたスティックもピティ付き。
「ずっと娘のお弁当を作ってみたかったの。食べて!ちゃんと練習したから大丈夫よ!」
「はい。頂きます。あっ!卵焼きが甘くて美味しい!」
おば様ったら、まだ私がピティを好きだと思ってるのね。ピティを大好きなのは、最初のルームメートのマルヤムなのに。
寄宿舎に入る時、おば様はピティのぬいぐるみをくださった。同じく持たせてくれた、パジャマや下着やタオル類にもピティが付いてた。お母さまは、お仕事で忙しくて来られなかった。
帰る時に、『こんなに小さいのに、ごめんなさい』って言って。泣きながら抱きしめてくれて。たくさんバグして、さよならした…。
お部屋に戻るとマルヤムがいて。やっぱり泣いてて。声を掛けたけれど、お互いに言葉が上手く伝わらなくて。ピティを見せてあげたら、じっと見てるから、お友達になってね。って差しあげたの。
そしたら、とても喜んでくれて。おば様に、そうお手紙を書いて送ったら、おば様はピティグッズをたくさん送ってくれた。マルヤムちゃんにもあげてね。ってお手紙付きで。
それからずーっとマルヤムはピティラー。大好きなんだって言うけれど、専用ジェットの機体までピティなのは、ちょっとやり過ぎかも…。

