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私は犬
第22章 新しい人
月曜日
いつものように執務室で、あれやこれやを消化する。
いつもの時間に剛ちゃんが来て、やっぱり足元は変テコな靴だった。でも、今日のお靴はマシかもしれない。ただし普段に比べればの話。だって、リアルな羽根がついているだけだもの……。
そんな事を考えていると、やっぱりいつものように中田さんがやってきた。
「おはようございます。今日から新しい方が見えますから。そろそろ来ると思いますけど。」
そんな風に言うからビックリした。剛ちゃんが中田さんに親しげに話し掛ける。
「ねえ、新しい人ってやっぱり女?男は来ないの?」
「うーん…。ここに男性社員は難しいと思います。」
「…。そうよねぇ…。」
何?そのため息は。目の前で、私抜きで、分からない会話が進行していくのにもすっかり慣れた。どうぞそのまま、2人で会話を続けてちょうだい。
「そういえば、僕ちゃんの具合どう?もう大丈夫?」
「ええ。おかげさまですっかり良くなりました。今は実家の母がみてくれています。」
中田さんはシングルマザー。お子さんの具合が良くなくて、金曜日はお休みしていた。
「実家って、帰ったの?」
確か、御父様と上手くいってない話を聞いたような…。だから家を出て、お子さんと二人暮らしだとか。なんだか大変そう。
「母が来てくれているんです。」
「なら、安心ね。」
いつものように執務室で、あれやこれやを消化する。
いつもの時間に剛ちゃんが来て、やっぱり足元は変テコな靴だった。でも、今日のお靴はマシかもしれない。ただし普段に比べればの話。だって、リアルな羽根がついているだけだもの……。
そんな事を考えていると、やっぱりいつものように中田さんがやってきた。
「おはようございます。今日から新しい方が見えますから。そろそろ来ると思いますけど。」
そんな風に言うからビックリした。剛ちゃんが中田さんに親しげに話し掛ける。
「ねえ、新しい人ってやっぱり女?男は来ないの?」
「うーん…。ここに男性社員は難しいと思います。」
「…。そうよねぇ…。」
何?そのため息は。目の前で、私抜きで、分からない会話が進行していくのにもすっかり慣れた。どうぞそのまま、2人で会話を続けてちょうだい。
「そういえば、僕ちゃんの具合どう?もう大丈夫?」
「ええ。おかげさまですっかり良くなりました。今は実家の母がみてくれています。」
中田さんはシングルマザー。お子さんの具合が良くなくて、金曜日はお休みしていた。
「実家って、帰ったの?」
確か、御父様と上手くいってない話を聞いたような…。だから家を出て、お子さんと二人暮らしだとか。なんだか大変そう。
「母が来てくれているんです。」
「なら、安心ね。」