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私は犬
第28章 アメリアの夢
「私も、武装してみようかな…。眼鏡外してみようかな…。」
「あ゛んだっ!」
「はい。ティッシュ。お鼻かむんでしょ?」
そう言って、目の前の兎のティッシュを渡してあげた。箱ごと。
・・・・・・・・・・・・・・・・
何か余計な事を、言ってしまったかもしれない…。どんなに耳を澄ましても、物理的には全く鳴らない腕を鳴らして、剛ちゃんは張り切って色々してくれた。
頭に刺さったピンが痛い。巻かれて下ろされた髪が邪魔。睫毛がやけに強調されて上を向いてる。やっぱり、眼鏡…と思ってかけてみたら、レンズに睫毛がバサバサ当たって気持ち悪かった。
薄い灰色のシャツにベージュのスカート。パンプスは無難なベージュ。剛ちゃんが、『今のトレンドはスカートはミモレ丈よっ。』と言ってたから、膝下位のミディ丈だけれども。ミモレ丈なのだろう……。きっと。
薄灰色の七分袖のシャツは、前に銀座で頼んだ物が仕立て上がったらしい。肌触りがとても良くて着やすい。日本のお針子さん達の技術って、パリの有名メゾンのお抱えお針子さん達に、全く負けてないと思う。
『オフィスじゃ無かったらもっと色々出来るのにっ!』
って言ってたけど。オフィスで良かった…。
クールビズって便利だけど、オフィスだと面倒臭いかも。うちはあまり煩くは無いけれど、でも暗黙のルールみたいなものは存在する。
「あ゛んだっ!」
「はい。ティッシュ。お鼻かむんでしょ?」
そう言って、目の前の兎のティッシュを渡してあげた。箱ごと。
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何か余計な事を、言ってしまったかもしれない…。どんなに耳を澄ましても、物理的には全く鳴らない腕を鳴らして、剛ちゃんは張り切って色々してくれた。
頭に刺さったピンが痛い。巻かれて下ろされた髪が邪魔。睫毛がやけに強調されて上を向いてる。やっぱり、眼鏡…と思ってかけてみたら、レンズに睫毛がバサバサ当たって気持ち悪かった。
薄い灰色のシャツにベージュのスカート。パンプスは無難なベージュ。剛ちゃんが、『今のトレンドはスカートはミモレ丈よっ。』と言ってたから、膝下位のミディ丈だけれども。ミモレ丈なのだろう……。きっと。
薄灰色の七分袖のシャツは、前に銀座で頼んだ物が仕立て上がったらしい。肌触りがとても良くて着やすい。日本のお針子さん達の技術って、パリの有名メゾンのお抱えお針子さん達に、全く負けてないと思う。
『オフィスじゃ無かったらもっと色々出来るのにっ!』
って言ってたけど。オフィスで良かった…。
クールビズって便利だけど、オフィスだと面倒臭いかも。うちはあまり煩くは無いけれど、でも暗黙のルールみたいなものは存在する。