この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私は犬
第32章 我慢の限界*
うるさい……。
「むくれたきゃ、好きなだけむくれろ。でもな、病院のベッドで最期を迎えたいなんて、そんな事を今から考えながら生きるのは止めろ。もっと素敵な事を考えて生きろよ。頼むよ…。」
「うるさい…。」
「うるさいじゃねぇよ…。人並みの人生で良けりゃ、俺が送らせてやる。って、おい、人の話はちゃんと聞きなさい。」
「………。」
有史さんは、私を掴まえて膝の上に乗せると、頬っぺたをむぎゅーっと摘まんだ。
「いひゃい…はにゃしてっ!」
「人とお話するときは、ちゃんと相手の目を見なさい。何でお前はいつもそうなんだ…。いい加減成長しろ…。ブーはすんなっ。」
ブーはしないわよっ。子供じゃあるまいし…。
「あー…。そうだ、イカ刺し買ったの忘れてた。冷蔵庫に入ってるから取ってこい。取ってきたら半分やる。」
「…………。」
犬に取ってこい言われた…。ジョンめ…後で覚えてろだブー。
イカ刺しを取って戻ると、約束通り半分くれた。
「イカ好きだろ?新イカだから旨いぞ。ほら食っとけ。」
うん。イカは好き。生でも焼いても煮ても茹でても好き。塩辛も好き。
「な?旨いだろ?」
「うん。おいひー。」
「むくれたきゃ、好きなだけむくれろ。でもな、病院のベッドで最期を迎えたいなんて、そんな事を今から考えながら生きるのは止めろ。もっと素敵な事を考えて生きろよ。頼むよ…。」
「うるさい…。」
「うるさいじゃねぇよ…。人並みの人生で良けりゃ、俺が送らせてやる。って、おい、人の話はちゃんと聞きなさい。」
「………。」
有史さんは、私を掴まえて膝の上に乗せると、頬っぺたをむぎゅーっと摘まんだ。
「いひゃい…はにゃしてっ!」
「人とお話するときは、ちゃんと相手の目を見なさい。何でお前はいつもそうなんだ…。いい加減成長しろ…。ブーはすんなっ。」
ブーはしないわよっ。子供じゃあるまいし…。
「あー…。そうだ、イカ刺し買ったの忘れてた。冷蔵庫に入ってるから取ってこい。取ってきたら半分やる。」
「…………。」
犬に取ってこい言われた…。ジョンめ…後で覚えてろだブー。
イカ刺しを取って戻ると、約束通り半分くれた。
「イカ好きだろ?新イカだから旨いぞ。ほら食っとけ。」
うん。イカは好き。生でも焼いても煮ても茹でても好き。塩辛も好き。
「な?旨いだろ?」
「うん。おいひー。」