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ゆずの譲れない物
第12章 ○再会
「上原~!午後の会議の準備できてる?」

「資料は終わってますが、会議室の準備がまだです!」

「それなら、楠田も連れて行って教えてきて」

「はいっ楠田さん行こうか!」

『はい!』

上原先輩は、仕事の時は
ゆずちんじゃなく、楠田さんと呼ぶ

慣れないときは、くすぐったいような気持ちだったけど、それもすぐ慣れた


「今日の会議は、ウチの部だけでする会議だけど、大きな会議になると、他の部とも一緒にしたり、他社が来られることもあるんだ」

『そうなんですね』

「資料は、数日前までに準備して前日までに上からOKの印鑑をもらっておくのが基本だから!」

はいっと返事をしながらメモをとるゆずちん

様になってきたな…

「じゃ、資料を置いていくよ」

『10部ありますが、席の間隔はどれくらい空ければいいですか?』

「一つとばしでいいよ!一番上の資料は、予備だから、入り口の隣に置いておいてね」

『分かりました』

2人で作業をすると早く終わった

「ゆずちんさ、どの辺に住んでんの?」

『徒歩で数10分のところです』

「え?この辺りなんだ!」

『まあ、そうですねー』

「今日の夜って空いてる?」

『いつものところですか?』

弥生さんと上原先輩と同期の桜木くんと私の4人でたまに仕事帰りに飲んで帰るおしゃれな居酒屋さんみたいな所がある
私は飲めないからというより、港さんに止められているから、飲まないんだけど…

「今日は、2人でどうかな?」

『2人で…ですか?』

「たまにはさ、そのー昔の話とかもしたいし…」

『えっと…すぐには、返事が出来ないのですが予定を確認してからでも返事はいいですか?』

「堅く考えなくていいからさー!うまいもんでも食いに行こう!後で返事聞かせて」

『また、後で返事しますね』
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