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ゆずの譲れない物
第9章 ●準備
「はい。喜んで!その時は、またご挨拶に伺います」

…それって結婚するって事??

ますます赤面する…

「おー楠田君も女性になったなハハハ」

『教授!私は、元々女性です!』

「ハハハどちらかの言うと女の子だったがね」

ん?なにそれ?
今日の勝井教授なんか変だな…

「君は、本当にステキな学生でした!本当は、大学院へ進んで私の手伝いをして欲しいと思ったよ!」

『勝井教授…』

思わず涙腺が緩む

頭をぽんぽんと大きな手でしてくれる

見上げると柔らかい微笑みを向けてくれた

『港さん…』

「卒業おめでとう」

潤んだ瞳で見上げて名前を呼ぶ ゆずちゃん

たまらなくかわいい

これを計算でやってたら引くけど…
いや!ゆずちゃんなら計算でもいいか…

「片桐君も男だったんだな」

小さい声で呟いている声が聞こえる

「教授…自分も驚いているんです!」

「アハハお似合いだな!」

「では、そろそろ行くところがありますので失礼します」

「また、会おう!楠田君、卒業おめでとう」

『勝井教授…お世話になりました』

「『失礼します』」

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