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第19章 ・・・19

これでいい


これでよかったんだ




中学のあの時…あのカラオケボックスで出会ったヒロは
今はすごく大人で紳士的になってるのかな


それとも、あの時と変わらず女の子で遊んでんのかな



今はもう、新しい彼女はいるのかな




元気にしてるのかな





色々思い返せば思い返すほどに、胸が熱くなって
何度も何度も戻れない過去に浸ってしまう





「サエちゃーん？
卒業したらどうすんの？」





「シバさん…
あ、今バイト中でしたね」


「こらこら…」




「卒業したら…どうしたらいいんですかねー…」




「夢はないの？」



「今んところ、全然見つからないですね～」





「ま、まだ18歳だし
ゆっくり見つければいいんじゃないかな～」






もう18歳

人間なんていつ死ぬかわかんないし

正直『まだ』なんて言葉はどの状態のときに至っても
使うものではない



だってあの時も


『まだヒロとこれからも…』


なんて思ってたんだから