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第1章 不純な入部動機

(もう…もうダメ…！)

愛弓(ｱﾕﾐ)はフラフラになりながら、母と二人で住むアパートではなく その手前の一軒家のドアを開けた。

「助けて、ミユキ…」

かすれ気味の声と倒れこむ音に、奥の部屋から顔を出した少年が慌てて愛弓に駆け寄る。

「どうした、アユミ！」

「うー…」

「アユミ！？」

愛弓の頭を膝に乗せた深之(ﾐﾕｷ)は、彼女の青白い顔を心配そうに覗き込んだ。