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失恋キューピッド
第3章 *深之side*
「───誕生日には何を作ってもらおうかな〜」

まだチーズケーキが焼き上がってもいないうちから、アユミはもう来週の話を始める。

「その前日に、アユミが俺に何をくれるかによるな」

「う!そう来たか…」


実は毎年、1日だけアユミと同い年になる自分の誕生日に言おうと思うことがあるのだが、未だに言えずにいた。

自分に課したある条件をやっとクリア出来た俺は、今年こそ『その言葉』をアユミに告げるつもりだ。

問題は、その一言で全てを失う可能性があるということだった。


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