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秘密のキスは蜜の味【完結】
第12章 ゼロから始めよう
バタン。
「おぅ。お帰り」
「ただいま。あ~疲れた~ヒロちゃん飯」

「かなり疲れてんな」
「あぁまったく出来ねぇ奴がいて。ほんとヘトヘトだよ」

仕事帰り。
いつものように飯食いにヒロちゃんの店に来た

中途採用の新人が思いのほか仕事が出来ね~ヤツだからほんと疲れるんだよ。

「─で?どうだったんだ。殴られたか?」

殴られるわけね~だろ。
一応その覚悟もしてたけどね。

いい男だったよ!
今でも葉瑠の事を大切に想ってて

「うまくいったんだな?葉瑠ちゃん…大事にしてやんなきゃ?」

あぁもちろん大切にするさ。

ヒロちゃんは喜んではくれたけど…久美子との事を知ってるから遠距離なのを心配してる。

「………お前の荒れた姿はもう見たくね~ぞ」

葉瑠が寂しくないように俺も時間作って逢いに行くさ…


「あっそうだヒロちゃん。俺…部屋出るわ」
「なんで?勿体ね~だろ。葉瑠ちゃんたまにしか来ね~のに」

葉瑠が俺んとこに来た時にヒロちゃんがまた帰ってきたりしたらゆっくり出来ね~し!

ヒロちゃんは勿体ないって言うけど……
葉瑠が泊まんのに気を使うと思うんだよ。

それに─イチャイチャ出来ね~じゃん。


「3人で飲んだりしたら楽しいぞ~?」

何で3人なんだよ! おい。ニヤつくなよ!
「……俺…絶対出るわ」

「大丈夫だ。言ってくれたら耳塞ぐから」はっ?

「おい。ヒロちゃんいい加減「冗談だよ怒んな」

まったくこのエロ親父はなに考えてんだ!

「早く俺の飯作れよ!」
「お~忘れてた!悪りぃわりぃ」

めし食って葉瑠に電話したいんだよ俺は─

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