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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第53章 兄弟のすれ違いが哀しい~大河ドラマ義経の世界~
他の家臣たちの無用な動揺と不安を招かないためにも、頼朝は義経を他の家臣たちと
同列に扱い、私情を挟まず厳しく接したとも考えられます。
その頼朝のホンネを義経は見抜けなかった。
義経は短期直情型、よくいえば天性の戦上手であり、武士としての閃きがあったけれども、
難しい政治などには向かない。
策を弄したり相手の腹を読んだり、逆に嘘をもっともらしくついたりはできない。
平氏を滅亡させるまでには、そういう戦上手はもてはやされましたが、
平家亡き今、これからは文治政治が重んじられるべき時代、
つまり武力ではなく、理知の力で政を行っていく時代になりつつあった。
そんな時代に、戦上手ではあっても政治向きでない義経が受け容れられるはずもなく。
ドラマで義経が
戦の必要がなき今、戦をするしか能のない私は兄上にとって無用のものとなったのだ
つぶやくシーンがありますが、あれはまさに状況を言い当てています。
義経が悪いというのではなく、ただ、もう時代が義経を必要としていなかった。
ドラマを見ていて、そんな風に感じました。
同列に扱い、私情を挟まず厳しく接したとも考えられます。
その頼朝のホンネを義経は見抜けなかった。
義経は短期直情型、よくいえば天性の戦上手であり、武士としての閃きがあったけれども、
難しい政治などには向かない。
策を弄したり相手の腹を読んだり、逆に嘘をもっともらしくついたりはできない。
平氏を滅亡させるまでには、そういう戦上手はもてはやされましたが、
平家亡き今、これからは文治政治が重んじられるべき時代、
つまり武力ではなく、理知の力で政を行っていく時代になりつつあった。
そんな時代に、戦上手ではあっても政治向きでない義経が受け容れられるはずもなく。
ドラマで義経が
戦の必要がなき今、戦をするしか能のない私は兄上にとって無用のものとなったのだ
つぶやくシーンがありますが、あれはまさに状況を言い当てています。
義経が悪いというのではなく、ただ、もう時代が義経を必要としていなかった。
ドラマを見ていて、そんな風に感じました。