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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第93章 政略結婚の裏側・歴史の中で咲いた恋~後白河院と平滋子の恋~
【画像あり】 

☆ 大人しいだけだった建礼門院と異なり、非常に聡明でまた野心家でもあった

 とされる平滋子。後白河院の厚い寵愛を受けました。☆

 時の権力者の義妹、更に後白河院の寵姫、国母という揺るぎない立場で

 政治にも大きな影響力を持ったといわれる女性です。

 日本一の大天狗といわれる後白河院は清盛をもってしても

 容易く操ることは不可能で、清盛は翻弄されます。

 しかし、その院と清盛の危うい均衡を保つために滋子は大活躍しました。

 滋子が存命中、平家と院の間はとりあえず大きな溝はなく

 何事もなく済んでいました。

 いつかもお話ししましたが、滋子の死後、清盛は自らの娘徳子を

 高倉天皇の中宮とし、徳子は安徳天皇を生むのですが、

 残念なことに、大人しい徳子では才気に富んだ叔母滋子ほど

 天皇の寵愛を得られず、また、平家と皇室の間をうまく取り持つ

 役割も果たせませんでした。

 平家、即ち清盛の栄光は滋子の存在に頼るところか大きかったと思います。

 その滋子と後白河院の結婚は、実は私、政略的なものかと

 思っていたんですね。

 一説には院が上西門院の女房として仕えていた滋子を見初めたと

 もいわれていますが、時の権力者清盛がどう考えても院に取り入るために

 美しい義妹を院に近づけたと考える方が自然です。

 しかし、ドラマでは院と滋子の出会いは自然なものとして描かれ、

 少なくとも院の方は滋子が平家の女だとは知らずに

 愛したという設定になっていました。

 とても素敵だな―と思いました。

 



 
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