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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第174章 秋色小夜曲(セレナーデ)~静かな秋の夜に想う~
秋色小夜曲〜幸せな秋の夜〜
降るような虫の音が
潮騒のように押し寄せる秋の夜長
ここのところ
毎夜のように聞き慣れた松虫の声に混じる
珍しいすだきは鈴虫に違いない
リーンリーン
涼やかな まさに鈴を鳴らすような
清らかな音が心に滲みる
鈴の音には魔を払う力があり
邪悪なものを寄せつけないという
私には どんな鈴の音色より
今宵 我が家の庭で鳴く鈴虫の声が澄み渡って聞こえる