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弓月 舞 after story 集
第2章 初詣に行きましょうか
「茜さんは、神様に何をお願いしたの?」
「…誰かに言えば祈りの効果はなくなるそうだ。だから…言わない」
「──受験が上手くいきますように、とか?」
「…(シツコイ ナ)」
もしそうだったとしても、教えないと…何度言えばわかるんだ
「…受験っていうのは、それまでの自分の努力が忠実に反映される場なんだ。神の助けを借りる事じゃない」
「じゃあ何?」
「…ッ…なんだっていいだろう…! ぜっったいに言わないからな!」
「なら俺の好きなように妄想するけど」
「…ハァ…勝手にしておけよ」
何言っても効果ないな…
諦めよう。
溜め息混じりに零をあしらい、曲がり角にさしかかった茜──
グイッ
「──…っ」
彼女は零に腕を引かれ
電柱と外壁の間に連れ込まれた。