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第1章 彼

彼に抱かれるときうれしくてうれしくて
その時間だけはあたしだけのオトコだから。

でも・・・
抱かれた後に
むなしくなるこの気持ちを
もうごまかせない。

心が悲鳴をあげていたから。

そろそろ、あたし自身を解放してあげないと。

あたしが、壊れる前に・・・・

「ね。別れたい」
「は？」

いつものように
金曜に、仕事帰りに待ち合わせして
ご飯を食べた後に
あたしの家でセックスをした。

そう・・・
あたしたちはエッチじゃなくてセックス。