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鏡の中から…
第11章 母になる


「ねぇ雅龍、大掃除が終わったら行きたい場所があるのよ」

連れてって…と夏海は頼む

「何処へでも連れて行くから、暫く待っておれ」

雅龍は夏海をソファーに座らせた

そして、夏海のお腹を愛しげに擦りながら

もこもこ動く我が子の存在を確かめ

「今日も元気だな」と楽しげに夏海に言った

夏海は雅龍の手に自分の手を重ね

「ポコポコ蹴りあげて元気元気」と答えた

雅龍は夏海に軽くキスを落として、大掃除へ向かった

夏海は雅龍の姿を見送り、目を瞑った

流石に…この大きさになると…

日々しんどい

でも愛しい…愛する子の存在を直に感じれて

幸せを噛み締める

夏海は…天を仰いで…

「真贋…貴方に頼むべき事があります…」

と、気を飛ばした



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