この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
鏡の中から…
第11章 母になる
「ねぇ雅龍、大掃除が終わったら行きたい場所があるのよ」
連れてって…と夏海は頼む
「何処へでも連れて行くから、暫く待っておれ」
雅龍は夏海をソファーに座らせた
そして、夏海のお腹を愛しげに擦りながら
もこもこ動く我が子の存在を確かめ
「今日も元気だな」と楽しげに夏海に言った
夏海は雅龍の手に自分の手を重ね
「ポコポコ蹴りあげて元気元気」と答えた
雅龍は夏海に軽くキスを落として、大掃除へ向かった
夏海は雅龍の姿を見送り、目を瞑った
流石に…この大きさになると…
日々しんどい
でも愛しい…愛する子の存在を直に感じれて
幸せを噛み締める
夏海は…天を仰いで…
「真贋…貴方に頼むべき事があります…」
と、気を飛ばした