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第8章 レイプ

別段、私は何も悪いことしてなかったのに。


なのに、大したことじゃないのに大喧嘩した・・。



理由と言っても理由にならないくらいのもの。


『てっちゃんは最近手もつないでくれない！私のこと「お前」としか言わないし、名前で読んでもくれない！この前なんか映画に行ったのに周りの恋人達みたいに映画上映中に手も握ってくれない！』

「言ってくれなきゃわからんもん。手ぇ握りたいなら握ってくればいい。名前で読んでくれないのはお前だってそうじゃんか。俺はてっちゃんじゃないよ、哲也だよ！」


『わかってる！でも言いにくいの！それに！最近キスだってしてくれないし！デートのとき、最初の頃はドアを開けて中に入れてくれた！今と前の何が違うの！？』


「そんなん俺だって一緒だ！今と昔が違うのは当たり前だろ！？キスなんかそっちからしてくればいいやんか！！」


『ひどい・・もういいよ！もう知らない！』



どちらかが素直になってれば済む話だったんだと思う────────────