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エンブレム──奴隷契約編
第3章 罠
奴隷になれ───
田島のこの言葉に麻美も圭介も自分の耳を疑った。
これが平凡な日常での言葉ならたちの悪い冗談に聞こえるのだろうが、目の前の田島の顔はとても冗談を言っている顔には見えなかった。
「それ……どういう意味ですか?」
麻美は恐る恐る田島に尋ねた。
「なーに簡単な事だ。麻美、お前の誠意を見せろと言ってるだけさ。お前、圭介のためならなんでもできるとさっき言ったよな?」
「い、言いましたけど……」
「 なら当然、俺の奴隷にもなれるって事じゃないか。 今から奴隷となって誠心誠意俺に尽くせ。約束してやる、お前が従順な限り今日の事は誰にも言わない」
「そ、そんな……。それって……」
田島が暗に性的な行為を要求しているのは麻美にも察しがついた。
もちろん麻美がそんな要求に首を縦に振るわけがない。
かといって「嫌です」とはっきり断るのも、田島の機嫌を損ねそうでできなかった。
麻美はただ、唇をギュッと噛みしめ黙り込むしかなかった。