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捨て犬
第16章 もう言うなっ
それからエミは
時々パン作りを手伝いながら
バイトを続け
やっと初めての
給料日がやって来た


その日の朝
いつものように
パン屋でエミと別れようとすると

「早く帰ってきて」

と、エミは俺の袖を引っ張った

珍しいな


「分かった。
けど、出来るだけな?
月末で忙しいから」


「うん…」

って答えながら
シュンとするエミ


シュンとしたかどうかなんて
他の人には
分からないと思うけど


「じゃあ、行ってくるな?」


「うん」


今日は
昼休み返上で仕事をしよう

俺は
そう思いながら
駅に向かった











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