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捨て犬
第3章 お前、泣けるじゃん
でも
もしかしたら
今頃、部屋に
戻ってるかもしれない


なんて思って
全力疾走で部屋に戻った





けど

部屋には誰もいない





それから俺は
床に座り込み
何も食わずに
ぼーっとしていた



どのくらい
そうしてたかな・・




ヤツが
部屋の隅で
泣いていた様子を
思い出して


ほんの少ししか
発しなかった言葉を
ひとつひとつ思い出して


ヤツが
握ったシーツを思い出して


ヤツが
眉間にシワをよせて
イッたのを思い出して





帰るところがないって
返事したのを思い出して




俺は



結局



また部屋を飛び出していた




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