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捨て犬
第18章 えっ?
しばらくすると
エミの手は
俺の膝の上から無くなり
ホッとした
その時だった


「あ!!!
カズマく~ん
久しぶり~!!」

由香ちゃんだ

「おう、久しぶりだな~
なんだよ由香ちゃん
大学生になって
かわいくなってんじゃん」

「え?ほんとぉ~?
すっごい嬉しいんだけど!
けどけど
エミちゃんの方が
100倍可愛いわ〜〜(笑)」

「確かにな(笑)」

「ひっど~い」

そこで
エミがクスッと笑った

おっ、なんか
いい感じじゃん。


「ここ、座っていい?」

俺の前の席を
指差しながら
由香ちゃんがエミに訪ねた


エミは
一度俺の顔を見て

「はい」

って返事をした


「ほんと
エミちゃん可愛いよね~
カズマくん
どこでエミちゃんと
知り合ったの?」

「え?
あぁ~・・・
エミにナンパされたんだよ(笑)」

「うっそ
うっそうっそ、それホント?」

嘘じゃねぇよな?
泊めてくれって
ナンパされたんだから。

「本当だよな?エミ」

エミは


ちょっと照れた顔して
うなずいた

「やっだ、そ~なんだ〜〜
あたしも頑張らなきゃ!
ねぇねぇ
あたし、エミちゃんと友達になりたい
メアドさ交換しよ?」

その言葉を聞いた瞬間
エミが
また俺の顔を見た


女の子の友達が
できるのも
いいんじゃね?

そう思って
俺が優しく頷くと
エミがポケットから
携帯を取り出した


なにやら
由香ちゃんの指示に従いながら
メアドを交換する
エミが新鮮だ

これが
…いわゆる普通なんだけどな。

なんて
思いながら
俺は
2人を眺めていた


「なんかさぁ~
ラブラブだねっ
エミちゃん
カズマくんのことばっかり見ちゃって
好き好き~って感じっ」


「えっ?」

「あっ」

エミが『えっ?』って
言葉を発した瞬間
思わず俺から
『あっ』って声が漏れた

そんで
「ん?」
って由香ちゃんが
不思議そうな顔をして



忘年会は
お開きになった




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