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捨て犬
第7章 して欲しくねーよ
その翌日


仕事が終わって家に帰ると
俺が『ただいま』を言う前に
エミは急いで玄関まで来て
何か言いたげに
俺を見つめた


な、なんだよ


「た、ただいま?」


「おかえりなさい」


なんか
すこ~~し
目がキラキラしてる
気がすんだけど

気のせいか?


そう思いながら
とりあえず
ただいまのキスをすると
そんなことはどうでもいいって感じで
エミはすぐ俺に背中をむけて
奥の部屋に歩いて行こうとした

え?な、なに?

なんか俺
悪いことした?


「ちょ、待てよエミ」


急いで靴を脱いで
エミを追うと

エミは
チラチラと
俺を振り向きながら先を歩き
小さな台所を通り過ぎて
奥の部屋に入ってしまった


「なぁ、どうしたんだよエミ」


妙なエミの態度が気になって
急いで俺も部屋に入って
エミの腕を掴んだ


「なぁエミ

あっ・・・え?


わぁ




すげぇ」



部屋にある
小さなテーブルの上に

エミが作ったと思われる
晩御飯が用意されてたんだ



見せたかったのか?

早くコレ
俺に見せたかったのかよ~~

ニヤけるじゃねーかぁ~~~~




コノヤロウ




「すっげ~!
エミが作ったんだろ?
すげーな!
すごいじゃんエミ」



「・・・」


あ、あれ?

ちょっと
褒めすぎたか?


エミは照れてるのか
うつむいてしまい
サラサラの髪で
顔を隠してしまった


どんな顔してんの?



今、どんな顔してんだよ


エミ


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