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捨て犬
第8章 ひとりにすんな・・・
泣きやんだエミに
プレゼントを開けさせると
エミは
ちょっと不思議そうな顔
だよな
そーなるよ普通。
俺からのプレゼントは
炊飯器だったんだから。
「こんなに遅く
帰ってくるつもりじゃ
なかったんだ
早く帰ってきて
エミと一緒に
ケーキ買いに行ってさ
それから
米買ってさ
晩飯は・・・・
コレで米炊いて
おにぎり
作ってやろうと
思ってたんだ
俺がさ
にぎってやろうと
思ってたんだよ
そんで
俺のはさ
お前に・・・
にぎってもらおうって
思ってたんだけど」
「おにぎり?」
「にぎって・・・
もらえなかったんだろ?」
「・・・うん・・」
「俺もさ・・・
にぎってくれる人なんて
いねーんだ」
「え?」
「俺さ
3年前に両親事故で
死んじゃってるから
だからさ
だから
お前がさ・・・
俺の分
にぎってくれよ
な、エミ」
「………」
数分間の沈黙の後
エミは
まるで
スローモーションのように
ゆっくりと俺の側によってきて
そっと
優しく
俺を抱きしめた
なんにも言わないで
ただ
ずっと
俺を抱きしめたんだ
俺が
泣きやむまで
ずっと・・・
プレゼントを開けさせると
エミは
ちょっと不思議そうな顔
だよな
そーなるよ普通。
俺からのプレゼントは
炊飯器だったんだから。
「こんなに遅く
帰ってくるつもりじゃ
なかったんだ
早く帰ってきて
エミと一緒に
ケーキ買いに行ってさ
それから
米買ってさ
晩飯は・・・・
コレで米炊いて
おにぎり
作ってやろうと
思ってたんだ
俺がさ
にぎってやろうと
思ってたんだよ
そんで
俺のはさ
お前に・・・
にぎってもらおうって
思ってたんだけど」
「おにぎり?」
「にぎって・・・
もらえなかったんだろ?」
「・・・うん・・」
「俺もさ・・・
にぎってくれる人なんて
いねーんだ」
「え?」
「俺さ
3年前に両親事故で
死んじゃってるから
だからさ
だから
お前がさ・・・
俺の分
にぎってくれよ
な、エミ」
「………」
数分間の沈黙の後
エミは
まるで
スローモーションのように
ゆっくりと俺の側によってきて
そっと
優しく
俺を抱きしめた
なんにも言わないで
ただ
ずっと
俺を抱きしめたんだ
俺が
泣きやむまで
ずっと・・・