この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
捨て犬
第9章 殴らないで
何が悲しいのかな・・





エミが可哀想だから?




俺が可哀想だから?







エミの全てを



抱きしめる自信が



俺にはないから?






火のついてない煙草を
咥えたまま

ただ黙って
俺はピクリとも
動けないまま


どれくら時間がたったのだろう




しばらくすると

エミの小さな声が

聞こえた




「一緒に・・

帰っちゃ・・ダメ?」






「帰るとこねーから
言ってんの?」





「・・・・」





「さっきの男んちに
行けば泊めてもらえるんじゃねーの?」




酷いこと言ってるよな

分かってるよ

でも


止まんねぇんだ




「・・・・」




「さっきの男じゃなくても
誰か探せるだろ
お前、かわいいしさ」



「い・・・いや」



「なにが」



「他のとこは
行きたくない」



鏡を見ると
まだエミは
膝を抱えていた


長い髪で
顔は隠れている


泣いているかもしれない



まだ、震えているかもしれない



「なんで他のとこじゃ
だめなんだよ」



「・・・・・」



ちゃんと言えよ

ちゃんとさ
ちゃんと言ってくれよ

俺じゃなきゃだめだって
俺がいいんだって
言ってくれよ!


俺はこんなに
好きなのにさ


こんな
お前が好きで好きで
たまんないのにさ


なんで



なんで

言ってくれないんだよ・・・




こんなお前でも



お前のこと
好きなのにさ




/320ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ