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掌の官能小説
第23章 峠の宿屋
「リカさんに…リカさんに会いにきました。」
俺は頭を深く下げた。
「まぁ、そう?リカに…どうぞ…」
リカの家に案内された。
リカはいるのか?
和室に案内され、仏壇があった。
「リカ?」
リカの写真が仏壇に飾られていた。
「あの…リカ…は?」
「あ、知らなかったのね。3ヶ月前に亡くなったの。」
「え?亡くなった?」
「ほら、癌になって…手術で取り除いたけど、若いから他に転移していて…痛みがきつくて…ずっと入院していたけど、半年前から昏睡状態になって…3ヶ月頑張ったんだけど…」
「え?半年前に…会ったけど?」
「半年?あの頃は痛みと吐き気で出かけられる状態ではなくて、身体が弱りもう、食べ物も受け付けなくて…意識も朦朧としていたわ。」
「そ…そんな…」
あの時の女性はリカではなかったのか?
「あなたのこと、ずっと待ってたわ。でもあなたも若いし、死んでいく人間を構っていたら未来真っ暗だものね。あ、責めているわけではないのよ。一般論よ。反対の立場なら、親としては子供が、死んで行く人に関わって辛い思いをして欲しくないもの。」
俺は目の前が真っ暗になった。
遅すぎた。
俺は辛いぶっていただけ。
辛い人を見放して、辛いって…
自分の愚かさにやっと気付いたのだ。
遺影のリカは美しい笑顔をしていた。
俺は頭を深く下げた。
「まぁ、そう?リカに…どうぞ…」
リカの家に案内された。
リカはいるのか?
和室に案内され、仏壇があった。
「リカ?」
リカの写真が仏壇に飾られていた。
「あの…リカ…は?」
「あ、知らなかったのね。3ヶ月前に亡くなったの。」
「え?亡くなった?」
「ほら、癌になって…手術で取り除いたけど、若いから他に転移していて…痛みがきつくて…ずっと入院していたけど、半年前から昏睡状態になって…3ヶ月頑張ったんだけど…」
「え?半年前に…会ったけど?」
「半年?あの頃は痛みと吐き気で出かけられる状態ではなくて、身体が弱りもう、食べ物も受け付けなくて…意識も朦朧としていたわ。」
「そ…そんな…」
あの時の女性はリカではなかったのか?
「あなたのこと、ずっと待ってたわ。でもあなたも若いし、死んでいく人間を構っていたら未来真っ暗だものね。あ、責めているわけではないのよ。一般論よ。反対の立場なら、親としては子供が、死んで行く人に関わって辛い思いをして欲しくないもの。」
俺は目の前が真っ暗になった。
遅すぎた。
俺は辛いぶっていただけ。
辛い人を見放して、辛いって…
自分の愚かさにやっと気付いたのだ。
遺影のリカは美しい笑顔をしていた。