この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第15章 Mission.1 ~ 捕縛せよ

「無線の声…聞こえてるんですか?」
「聞こえる」
カルロは地獄耳だ。
「でも寝ていたはずじゃあ…っ」
「…確かに寝ていたが…だから、何だ?寝ていようが周囲の音は認識できる」
「……!?」
そんな事できるわけない。
だがカルロは、それを太陽が東から昇る事実と同じだとでもいうように、当然だと言ってのける。
「──…で、これは?」
ジャラ...
カルロは左手を持ち上げて、そこにはめられた白い手錠について彼女に問うた。
ミレイは顔を真っ赤にして、慌てて頭を下げる。
「これは指導官からの指示で、今おこなっている実戦授業の……!!」
「……」
「でも!ミッションは成功しましたからすぐに外せます。銀バッジを持っている生徒に手錠をかけるのがミッション内容で…」
「──…どうでもいいけど。…早く外しなよ」
「…ッ もちろんです!」
言い分け気味な説明を展開しようとすれば、カルロに話を折られる。
今すぐ外そうと思いながら…
しかし、ミレイは困っていた。

