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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第26章 迎え─ミレイの選択

《 …迷うのかよ 》
ハルトくんはそう言った。
本当は、迷う必要なんてない筈だ。
家族と暮らせる事がどれだけ幸せかを…孤独を知るわたしたちは理解している。
「……っ」
でも──ッ
「行きたくない……!」
誰もいない応接室で固まっていたミレイだが、 自分の気持ちに嘘はつけなくて…
いてもたってもいられず、走り出した。
“ まだ離れるわけにいかない。わたしはあなたの側にいたい。カルロさん……!! ”
部屋から飛び出したミレイ。
──その瞬間に
横の死角から腕が伸びて、待ち伏せしていた男が突然、彼女を捕まえた。
「…きゃ…!?」
「……捕獲」
捕まったミレイはバランスを崩して、男の胸に抱き留められる──。

