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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第32章 あとがき
曲者ぞろいの東城家。
満を持して登場した長男こそが、わたしにとっての究極のサディストです。
■ 東城 カルロ
相手の苦痛や痛みを悦びと感じる。
愛しい人であればあるほど…自分の手で苦しめたくなる。そして、殺してしまいたくなる。
それがサディストだとするならば、カルロはいわば…生まれ持ったその衝動に怯え、自分の心を殺すことを選んだ人です。
父親と似ている自分に悩み
もがいた果てに、知らず知らず洗脳され…本来の愛し方を忘れてしまった可哀想な人です。
愛する飼い猫を手にかけた過去。
そして味わってしまった快感。
その瞬間、自身の異常さを憂いて流れた涙。
──それを最後に、殺した感情。
もう何も傷付けたくないから、全てに関心をなくして生きていく彼にとって
自分への執着を見せるミレイの存在は、本当に邪魔だったろうと思います。
…最後のチャンスです。
過去のトラウマを乗り越え、呪縛から抜け出し、ミレイとの未来を考えるための…チャンス。
どうか二人が上手くいってほしい。
本当の彼は、優しさを知る人の筈だから。