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第4章 求め合う心

　この女房は亭主は数年前に亡くなり、今は一人娘も嫁いで孫がいる。歳格好もソギョンやヨンオクと同じだったため、若い頃からよく行き来していたのだ。既に嫁いだ娘も幼い時分は、梨花やソルグクとよく遊んだものだ。
　女房が快く引き受けてくれ、梨花は心から胸を撫で下ろした。この女房は寝ついた姑や亭主を世話した経験もあるし、情の厚い人だから、父を任せても大丈夫だ。何より、今は一人暮らしで仕立物の内職を細々とやっているだけで、他に面倒を見なければならない家族がいない。
　取り立てて礼をするわけでもなく金を払うわけでもないのに、おばさん(アジモニ)は〝任せときな〟と胸を叩いて頼もしく言ってくれた。二年前、母ヨンオクが亡くなった後も、この女房は母親を失ったソルグクや梨花を心配して、しょっ中覗いて世話を焼いてくれた。
　ヨンオクが亡くなった時、梨花はまだ十四だった。まだまだ母親を必要とする年頃の梨花にとって、この隣のおばさんの存在は心強かったのは事実だ。