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第3章 運命の邂逅

　いつも明るくて、ひたむきで、優しい。自分のことより、他人のことに一生懸命な梨花。俺が側にいて守ってやらなけりゃ、どんな危険に首を突っ込んでいくか判ったもんじゃない。
　だが、梨花は彼の妹ではないし、たとえ本当の妹だったとしても、彼が梨花の生き方を決めることはできない。梨花の人生は彼女自身のものなのだ。
　それでも、兄として一人の男として見守り続けてきた最愛の妹には幸せになって欲しい。彼は心からそう願っていた。梨花を幸せにしてくれるのならば、自分でなくても良いのだ。誠実で梨花を労り、心底から愛し抜く男であれば、それで良い。
　梨花が望む男と添うためならば、ソルグクは一生、自分の想いも封じ込め梨花に告げないつもりだ。