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君が泣かないためならば
第4章 笑
早々にお会計を済ませて啓に送ってもらい、部屋に入ってお水をもらう。
「ねぇ。啓?」
「ん?」
「泊ってく?」
私のそんな問いかけに、ものすごく自然に。
一瞬も考えず
「いや。帰るよ」
と、私が飲み終わったグラスを受け取った。
「泊って行けばいいじゃん」
「まだ電車あるしな」
そうじゃないんだって。
「エッチがしたいって言ってんの!」
しまった。
そう思った時はもう言葉が口から出ていた。
「え?」
聞き返さないでよ。
これでも恥ずかしいんだから。
「啓とエッチがしたいの。泊って行って」
ベッドに座って啓に向かって伸ばした私の手を
啓はじっと見つめてゆっくりと口を開いた。
「本気にするぞ」
「本気にしてよ」
「後悔してほしくない」
「しないよ」
私は啓に手を伸ばし続ける。
「重田さんを完全に忘れるまで待てるから」
それなのに私の伸ばした手を取って、手首の内側にキスをする。
その行為が何とも優しくいやらしかった。
「忘れさせてよ―――啓が」
その言葉を聞き終わらないうちに
私はグンッと手を引かれ
気がつけば啓の腕の中にいた。
「ねぇ。啓?」
「ん?」
「泊ってく?」
私のそんな問いかけに、ものすごく自然に。
一瞬も考えず
「いや。帰るよ」
と、私が飲み終わったグラスを受け取った。
「泊って行けばいいじゃん」
「まだ電車あるしな」
そうじゃないんだって。
「エッチがしたいって言ってんの!」
しまった。
そう思った時はもう言葉が口から出ていた。
「え?」
聞き返さないでよ。
これでも恥ずかしいんだから。
「啓とエッチがしたいの。泊って行って」
ベッドに座って啓に向かって伸ばした私の手を
啓はじっと見つめてゆっくりと口を開いた。
「本気にするぞ」
「本気にしてよ」
「後悔してほしくない」
「しないよ」
私は啓に手を伸ばし続ける。
「重田さんを完全に忘れるまで待てるから」
それなのに私の伸ばした手を取って、手首の内側にキスをする。
その行為が何とも優しくいやらしかった。
「忘れさせてよ―――啓が」
その言葉を聞き終わらないうちに
私はグンッと手を引かれ
気がつけば啓の腕の中にいた。