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雪の華~ Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第3章 LessonⅢ 悪意ある噂
三時になった。企業なので、三時のおやつが出るはずもないが、N商事では三時にはそれぞれの部署の女子社員がコーヒーか紅茶、緑茶を淹れて部署員に配るという習慣があった。むろん、それぞれの好みによって選ぶことができる。それは輝が入社するより、はるか前からのしきたりのようなものであったらしい。
部署によっては女子社員たちの中で当番を決めて行っているところもあれば、特に決めておらず、有志か手の空いている者がするという部署もある。
総務部では当番制になっている。その日は美奈子のはずであったが、休んでいる。なので、紘子と輝の二人でやることになった。給湯室でお茶の用意をしている最中、紘子が小声で教えてくれた。
「どうやら、あのお喋り女の顔を見ることもなくなりそうね」
「それはどういう意味?」
部署によっては女子社員たちの中で当番を決めて行っているところもあれば、特に決めておらず、有志か手の空いている者がするという部署もある。
総務部では当番制になっている。その日は美奈子のはずであったが、休んでいる。なので、紘子と輝の二人でやることになった。給湯室でお茶の用意をしている最中、紘子が小声で教えてくれた。
「どうやら、あのお喋り女の顔を見ることもなくなりそうね」
「それはどういう意味?」