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雪の華~ Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第4章 LessonⅣ 忍ぶれど
輝が心に重く鬱屈したものを抱えて生きてきたように、聡にだって色々とあるのは当然だ。もっとも、こんな知的で優しくてイケメンの夫を持ちながら、彼の許を去っていく妻の心境は永遠に理解できなさそうだけれど。
と、聡が真正面から輝を見た。
「いや、聞いてくれ。俺はこれまでこの話を誰にもしたことなかった。別れた妻だけでなく、俺自身の名誉のためにも、するべきではないと思ってきたから。でも、そろそろ誰かに話すべきときが来たのかもしれない。俺は今し方、君に言ったね。もっと自分に自信を持つようにと。だが、乗り越えなければならない試練があるのは君だけじゃない、輝さん。きっと俺もずっと避けてきたこの壁を乗り越えなきゃいけないときが来たんだ」
多分、君が俺の前に現れたのも、神さまがそういう風にしてくれたのかもしれない。
と、聡が真正面から輝を見た。
「いや、聞いてくれ。俺はこれまでこの話を誰にもしたことなかった。別れた妻だけでなく、俺自身の名誉のためにも、するべきではないと思ってきたから。でも、そろそろ誰かに話すべきときが来たのかもしれない。俺は今し方、君に言ったね。もっと自分に自信を持つようにと。だが、乗り越えなければならない試練があるのは君だけじゃない、輝さん。きっと俺もずっと避けてきたこの壁を乗り越えなきゃいけないときが来たんだ」
多分、君が俺の前に現れたのも、神さまがそういう風にしてくれたのかもしれない。